『癩病やみの話』
あたしの申上げる事を合点なさりたくば、まづ、ひとつかういふ事を御承知願ひたい。白の頭巾に頭を裹んで、堅い木札をかた、かた、いはせる奴めで御座るぞ。顔は今どんなだか知らぬ。手を見ると竦とする。鱗のある鉛色の生物のやうに、眼の前にそれが動いてゐ …
| 著者 | マルセル・シュウォッブ |
| 翻訳者 | 上田敏 |
| ジャンル | 文学 > フランス文学 > 小説 物語 |
| 原題 | RECIT DU LEPREUX |
| 初出 | 「三田文学 第四巻第三号」1913(大正2)年3月 |
| 文字種別 | 新字旧仮名 |
| 読書目安時間 | 約4分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約6分(300文字/分) |