“血色”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けっしょく47.4%
けつしよく26.3%
ちいろ21.1%
ちのいろ5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
学士が来て見ると、病人がこのごろになく好い血色けっしょくをしていた。それを見て学士が云った。「この塩梅あんばいだと、もう二三日立ってから起きられそうだね。」
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
此返事このへんじいて、むつとはらつた。頭巾づきんした剥出むきだして、血色けつしよく頸元えりもとかゝるとむかう後退あとすざりもしない。またいてた。
梅はじっと血色ちいろの亡くなった主人の顔を見ていて、主人がひどく困っていると云うことだけはさとったが、何に困っているのか分からない。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
お葉は初めて手をゆるめた。荒鷲の爪から逃れ出たぬくどりのように、冬子は初めてほッと息をいたが、髪を振乱ふりみだした彼女かれの顔には殆ど血色ちのいろを見なかった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)