“向”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
42.5%
むか20.1%
むこう8.8%
むき8.3%
むこ7.0%
こう3.3%
かう2.0%
むかっ1.4%
むかう1.0%
むかい0.9%
(他:41)4.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“向”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)51.1%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸43.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語10.7%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
おつぎは勘次かんじがさういはれるとき何時いつあかかほをして餘所よそいてしまふのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
京都きょうとのからすは関東かんとうのからすにかって、このごろみやこはなしをしました。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
と、をつとは四五けんむかうにつてゐる子供こどもはういろどりしたゴムまりげた。
画家とセリセリス (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
した床張ゆかばり、突當つきあたりがガラスはきだしまどで、そこが裏山うらやまむかつたから
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
彼は坂井のいえそばに立って、むこうに知れずに、ひとうかがうような便利な場所はあるまいかと考えた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と云いやあ、むこうでもいやとは云われんです。そこでわたしが、御政おまささんだって、あんなに苦労してやっている。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大きさも長さも似たもんで、みんな崖下がけしたにあるんだから位地にも変りはないが、むきだけは各々めいめい違ってる。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
少年はうしろむきに、山をながめて、おつきあいという顔色かおつき。先生の影二尺を隔てず、窮屈そうにただもじもじ。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そのときにわかにむこうから、黒いとがった弾丸だんがんのぼって、まっ先きの雁のむねました。
雁の童子 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
今朝けさ来たばかりの赤シャツの農夫のうふは、シャベルで落ちて来る穀粒をしゃくってむこうにげ出していました。
耕耘部の時計 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「こうこうの先陣は、公綱きんつなが受け持った。千早一番乗りは公綱がつかまつれば、この手はおまかせねがいたい」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥州みちのくに武者も多いが、そちはこう二心を持たぬ奥州ざむらい。そう見込んだがゆえ、いいつけたのだが」
迂路うろつきまわるのですでに三以上いじやうあるいたにかゝはらず、一かう疲勞ひらうせぬ。
の王がこのんで詩を作りますが、ぞくにいふ下手へた横好よこずきで、一かう上手じやうずでございません。
詩好の王様と棒縛の旅人 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
不親切薄情と云うけれども、私は何も奥平様にむかって悪い事をしたことはない、一寸ちょいとでも藩政の邪魔をしたことはない
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
苦艱くかんにある友にむかって発する第一語において、かく訶詰かきつの態度を取るは冷刻れいこくといわねばならぬ。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
突然むかうから帆を上げて進んで来る大きな高瀬船たかせぶねに衝突し、さいはひに一人ひとりも怪我はしなかつたけれど
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
製作ぢやうむかう側にはギリシヤあたりの古い美術品かと思はれる彫刻を施した円い石やかくな石が転がつて居るのであつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
やがて、子供は明日あしたの下読をする時間だと云うので、母から注意を受けて、自分の部屋へ引き取ったので、後は差しむかいになった。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
町もこうは狭からざりしが、今はただ一跨ひとまたぎ二足三足ばかりにて、むかい雨落あまおちより、此方こなたの溝までわたるを得るなり。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それがむかふくるまあたつて、まはたび鋼鉄はがねの如くひかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
代助は人指指ひとさしゆびさきいた黒いものを、親指おやゆびつめむかふはぢいた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
義母おつかさんいましもしたむい蒲鉾かまぼこいでらるゝところであつた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ソリャうでない、今日わたすと云う約束だからこの金は渡さなくてはならぬと云うと、大橋おおはしは脇の方にむいて、
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
玄石、子珍に語ったは、きに汝を伴れて汝の父を見せんと思いしも、汝の父、今牢獄にあって極めて見苦しければ、今更見るべきにあらず。
予が窓下に、昔讀んだ事があるといふ記憶を唯一のたよりに、かの紀行の内からやうやうこの頁を搜しあてた頃には、既に海は暗く、きの船影は既に見る可からざるに至つた。
海郷風物記 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
縁日えんにちむけの花を仕立てるはたけの尽きたところまで行くと、そこに木戸がある。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
倹約とは不生産的の入費を節して生産的の入費へむける事です
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
さきに愚論数道を以て、これを梁川緯に致せしに、緯、ひそかかみ青雲の上をけがす。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
そう咄しの腰をおるからいけない。それでとうとうこんだのやくそくも出来て。にわかに大尽になるようになるはなしだけれど。さきはどうだかしらないが。
藪の鶯 (新字新仮名) / 三宅花圃(著)
剛一はムンズとばかりに梅子の手を握りつ「姉さん、僕は常に篠田さんの写真にむかつて『兄さん』と小声で呼んで見るんですよ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
篠田はつて聖書を読み、祈祷きたうを捧げ、今宵こよひの珍客なる少年少女にむかつて勧話の口を開けり、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
三四年前反対派の大騒ぎがあつて改葬されたゾラのくわんはユウゴオと同じがんの中にむかひ合せに据ゑられて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
やがて、小供こども明日あした下読したよみをする時間だと云ふので、はゝから注意を受けて、自分の部屋へやへ引きつたので、あとは差しむかひになつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はんのもごさ、りでても
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
はんのもごさ、降りでても
鹿踊りのはじまり (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
之に對して禮部は、「割肝乃小民輕生愚孝。サキニ旌表之例。應准行」と議決したが、世宗は、
禮部は「割肝乃小民輕生愚孝。サキニ旌表之例。應準行。」と議決したが、雍正帝は、
そして構造かまえの大きな農家らしき家の前に来ると、庭先で「左様なら」と挨拶して此方こちらへ来る女がある、その声が如何いかにもおしょうに似ているように思われ、つい立ちどまってると、往来へ出て月の光を正面まともけた顔は確かにおしょうである。
恋を恋する人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ぎゃくにまっうから火の子がふりかぶさってるという調子で、あっちへ、こっちへと、いくどもにげにげするうちに、とうとうほりわりのところなぞへおいつめられて、仕方なしに泥水どろみずの中へとびこむと、その上へ
大震火災記 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
——あの晩石郷氏が帰ってから直ぐ、智恵子はもう一度、糸子のへやを訪ねると、糸子は美人像の短銃ピストルに背中をそむけたまま、卓子テーブルに顔を埋めて泣いて居たのだ。
踊る美人像 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
そんうちい、よか運のいてツたい。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
我かく彼に、彼即ち我に。我もし汝に一の眞理を示すをえば、汝は汝のたづぬる事に顏をむくること今背をむくる如くなるべし 九四—九六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
スナワチ金博士は、今度ヒソカニ感ズルトコロアリテ、永年ニワタル秘密ノ一部ヲ告白コクハクスルト共ニ、コレニサシサワリアルムキニ対シ警告ヲ発スル次第ナリ。
又さうした夫婦関係をも言ふ様で「ムコのうちは——や」などゝも使ひます。
方言 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)