“むこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムコ
語句割合
婿32.2%
24.8%
無辜20.5%
14.0%
3.6%
2.7%
武庫1.1%
佳婿0.2%
向革0.2%
女壻0.2%
(他:2)0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「その代り出来のよい雄をどこからでも選んで婿むこに取れますよ。自分のだったらボンクラでも跡目を動かすわけにはゆかない」
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
二匹ずつつながっているのが、それぞれ雌雄のひとつがいだとすると、彼らの婿むこ選みよめ選みがいかにして行なわれるか。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
年ごろの娘ふたりに、人なみの教養もさせ、人知れぬ「むことり」の支度をしておくだに、なかなか容易ではない家計だった。
日本名婦伝:太閤夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いちど、むこどのの顔みたい。——双方より出向いて、富田とんだの国境で、むこしゅうとの初対面げたいが」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
無辜むこの民を虐殺して、その上に築かれてゆく血まみれの世界が……その世界のはてに今この白い路が横わっているのだろうか。
苦しく美しき夏 (新字新仮名) / 原民喜(著)
どんなに苦しんで歩いたことか! そのあげく彼を迎えるものは、掟であり死であった。しかも無辜むこのために殺されるのであった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そのときにわかにむこうから、黒いとがった弾丸だんがんのぼって、まっ先きの雁のむねました。
雁の童子 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
今朝けさ来たばかりの赤シャツの農夫のうふは、シャベルで落ちて来る穀粒をしゃくってむこうにげ出していました。
耕耘部の時計 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
しかしむすめはどうなりましたやら、むこことはあきらめましても、これだけは心配しんぱいでなりません。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
かたがたお住は四十九日でもすんだら、お民にむこを当がつた上、倅のゐた時と同じやうに働いて貰はうと思つてゐた。
一塊の土 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
浅き砂底の川をむこうに渡らんとて乗馬のまま川に入りますと、馬は二足三足進んで深き泥の中に腹を着くまでおちいりました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
風呂敷が少し小さいので、四隅よすみむこう同志つないで、真中にこま結びを二つこしらえた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大阪近郊の平坦な地勢は、かぶと武庫むこ六甲ろくかふの山々を望むあたりまで延びて行つてゐる。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
武庫むこうら小舟をぶね粟島あはしま背向そがひつつともしき小舟をぶね 〔巻三・三五八〕 山部赤人
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「喬老。武士たちに命じて、賈華を斬りすてておしまいなさい。わが佳婿むこがねの見ていらっしゃる前で」と、罵った。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
間もなく、その料亭へよばれた女をのせて、人力車が三台横丁へはいった。女たちは塗りの台に花模様の向革むこをつけた高下駄をはいて、島田の髪が凍てそうに見えた。蛇の目の傘が膝の横に立っていた。
雪の夜 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
アンキーセースの女壻むこにして、
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
我今すなわちすでに好きむこを得たりと。
「そうでしたか。私は新野の玄徳ですが、臥龍のいおりを訪うこと二回、今日もむなしく会えずに帰るところです。いったい、あなたの賢婿むこさんは何処へ行ったのでしょう?」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)