“武庫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
むこ66.7%
ぶこ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
武庫むこの大橋いかかったときに男が始めて、「どないします? やっぱり電車で帰ったようにせんと工合ぐあいわるい思いますが、……」
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
綺麗な水のしやぶしやぶと云ふ音と人々の笑ひさゞめく声と河原の白い砂と川口の向うに見える武庫むこの連山が聯想されます。街の東の仕切になつて居るのは農人町川のうにんまちがはです。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
そう呟いて、五棟並んでいる武庫ぶこを右に、杉林のある道を曲ろうとしたが、そこで向うから来た者と危なくぶっつかりそうになった。
花も刀も (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
婚儀の準備をいそぐと見せて、富山城の密室では軍議をこらし、武庫ぶこでは、弓のつるを試し、鉄砲をみがき、またひそかに軍需物資を集めていた。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)