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向
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むい
ふりがな文庫
“
向
(
むい
)” の例文
『ほんとに、さうでしたねえ』と
誰
(
だれ
)
か
合槌
(
あひづち
)
を
打
(
うつ
)
て
呉
(
く
)
れた、と
思
(
おも
)
ふと
大違
(
おほちがひ
)
の
眞中
(
まんなか
)
。
義母
(
おつかさん
)
は
今
(
いま
)
しも
下
(
した
)
を
向
(
むい
)
て
蒲鉾
(
かまぼこ
)
を
食
(
く
)
ひ
欠
(
か
)
いで
居
(
を
)
らるゝ
所
(
ところ
)
であつた。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
といおうとしてふっと八っちゃんの方に顔を向けたが、縁側の方を
向
(
むい
)
て碁石をおもちゃにしている八っちゃんを見たら、口をきくのが変になった。
碁石を呑んだ八っちゃん
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
或日
(
あるひ
)
、本郷に居る親友
高畑五郎
(
たかばたけごろう
)
を訪問していろ/\話をして居る中に、
不図
(
ふと
)
気が
付
(
つい
)
て見ると恐ろしい長い刀が床の間に一本
飾
(
かざっ
)
てあるから、私が高畑に
向
(
むい
)
て
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
もはや下を
向
(
むい
)
て見る勇気が出なくなった。何んだか上るたびに梯子がぐらぐらと揺れるようだ。大分上った。
暗い空
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
根が右に
向
(
むかっ
)
て居るのは右へ抜け根が左へ
向
(
むい
)
て居るのは左へ抜けて行くのです(荻)成る程
爾
(
そう
)
だ
何
(
ど
)
う云う訳だろう(大)是が大変な証拠に成るから先ず気永くお聞なさい
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
▼ もっと見る
然
(
しか
)
し
幾
(
いく
)
らも
耕
(
たがや
)
さぬうちに
日
(
ひ
)
は
落
(
お
)
ちて
俄
(
には
)
かに
冷
(
つめ
)
たく
成
(
な
)
つた
世間
(
せけん
)
は
暗澹
(
あんたん
)
として
來
(
き
)
た。お
品
(
しな
)
は
勘次
(
かんじ
)
を
出
(
だ
)
して
酷
(
ひど
)
く
遣瀬
(
やるせ
)
ないやうな
心持
(
こゝろもち
)
になつて、
雨戸
(
あまど
)
を
引
(
ひか
)
せて
闇
(
くら
)
い
方
(
はう
)
へ
向
(
むい
)
て
目
(
め
)
を
閉
(
と
)
ぢた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ソリャ
爾
(
そ
)
うでない、今日
渡
(
わたす
)
と云う約束だからこの金は渡さなくてはならぬと云うと、
大橋
(
おおはし
)
は脇の方に
向
(
むい
)
て
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
廣庭
(
ひろには
)
に
向
(
むい
)
た
釜
(
かま
)
の
口
(
くち
)
から
青
(
あを
)
い
煙
(
けむ
)
が
細々
(
ほそ/″\
)
と
立騰
(
たちのぼ
)
つて
軒先
(
のきさき
)
を
掠
(
かす
)
め、ボツ/\
雨
(
あめ
)
が
其中
(
そのなか
)
を
透
(
すか
)
して
落
(
お
)
ちて
居
(
ゐ
)
る。
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
下へ
向
(
むい
)
ては茶かし顔なる
可
(
べ
)
し、名前は
谷間田
(
たにまだ
)
と人に呼ばる
紺飛白
(
こんがすり
)
の
単物
(
ひとえもの
)
に博多の角帯、
数寄屋
(
すきや
)
の羽織は脱ぎて鴨居の帽子掛に釣しあり無論官吏とは見えねど商人とも受取り難し
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
「
分
(
わか
)
つてるよ」おつぎは
庖丁
(
はうちやう
)
の
手
(
て
)
を
止
(
とゞ
)
めて
横
(
よこ
)
を
向
(
むい
)
て
返辭
(
へんじ
)
した。お
品
(
しな
)
は
又
(
また
)
蒲團
(
ふとん
)
へくるまつた。さうしてまだ
下手
(
へた
)
な
庖丁
(
はうちやう
)
の
音
(
おと
)
を
聞
(
き
)
いた。お
品
(
しな
)
の
懷
(
ふところ
)
に
居
(
ゐ
)
た
與吉
(
よきち
)
は
退屈
(
たいくつ
)
してせがみ
出
(
だ
)
した。おつぎは
夫
(
それ
)
を
聞
(
き
)
いて
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
私の外出するには玄関からも出れば台所からも出る。帰るときもその通りで
唯
(
ただ
)
足の
向
(
むい
)
た方に
這入
(
はいっ
)
て来る。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
“向”の解説
向(しょう、こう)は、漢姓のひとつ。
同じ漢字を使う日本の姓向(むかい、むかえ、むこう)についてもこの記事で述べる。
琉球王国の向氏については、第二尚氏を参照。
(出典:Wikipedia)
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
“向”を含む語句
仰向
真向
斜向
上向
一向
手向
日向
俯向
眞向
向合
向側
差向
向山
向後
方向
背向
趣向
筋向
対向
川向
...