“川向”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かわむこう41.2%
かはむか23.5%
かはむかう11.8%
かはむかふ11.8%
かはむかひ5.9%
かわむかい5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しばらくすると川向かわむこうの堤の上を二三人話しながら通るものがある、川柳のかげで姿はく見えぬが、帽子と洋傘こうもりとが折り折り木間このまから隠見する。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それもお値段ねだんによりけり……川向かはむかうに二三げんある空屋あきやなぞは、一寸ちよつと紙幣さつ一束ひとたばぐらゐなところはひる、とつてた。
月夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「おとつゝあ、べてえものでもねえけえ、明日あした川向かはむかうつてべとおもふんだ」勘次かんじはまだいくらかこゝろわだかまりがあるといふよりも
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
れよりモスクワ川向かはむかふまち景色けしきなどを見渡みわたしながら、救世主きうせいしゆ聖堂せいだうや、ルミヤンツセフの美術館びじゆつくわんなんどをまはつてた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
星明りにうつすりと浮んだ阿寒山あかんざんの雪が、塵も動かぬ冬の夜の空を北に限つて、川向かはむかひ一区域ひとしきり燈光ともしびを群がらせた停車場から、鋭い汽笛が反響も返さず暗をつんざいた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
此処は十勝で、つい川向うが釧路、創業当時の草舎も其の川向かわむかいにあって、今四男又一君が住んで居る。駅逓の前は直ぐ北見街道、其向うは草叢くさむらひらいて牛馬舎一棟、人の住むひく草舎くさやが一棟。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)