“一束”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひとたば66.0%
ひとつか17.0%
いっそく11.3%
いつそく3.8%
ひとたばね1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「多加ちゃんがあすこへはいるとすぐに、日曜学校の生徒からだって、花を一束ひとたば貰ったでしょう。さあ、お花だけにいやな気がしてね」
子供の病気:一游亭に (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
とドス声でかんを殺す……この熊漢くまおとこの前に、月からこぼれた白いうさぎ、天人の落し児といった風情の、一束ひとつかねの、雪のはだは、さては化夥間ばけなかまの雪女であった。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
つる本白もとじろ羽とこうの羽とを合わせてはいだ矢で、長さは十三束三伏じゅうさんぞくみつぶせ沓巻くつまきから一束いっそくほど置いたところに、和田小太郎平義盛とうるしで書いてあるのだった。
ひくきしたがつて今来りたる方へ乗下のりくだりたるに、一束いつそくの柴雪車よりまろおち、谷をうづめたる雪の裂隙われめにはさまり(凍りし雪陽気を得て裂る事常也)たるゆゑ
泡沫しぶきが飛んで、傾いたふなばたへ、ぞろりとかかって、さらさらと乱れたのは、一束ひとたばねの女の黒髪、二巻ばかり杭に巻いたが、下には何が居るか、泥で分らぬ。
悪獣篇 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)