川向かはむか)” の例文
それもお値段ねだんによりけり……川向かはむかうに二三げんある空屋あきやなぞは、一寸ちよつと紙幣さつ一束ひとたばぐらゐなところはひる、とつてた。
月夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
貧しい本所ほんじよの一此処こゝきて板橋いたばしのかゝつた川向かはむかうには野草のぐさおほはれた土手どてを越して、亀井戸村かめゐどむらはたけ木立こだちとが美しい田園の春景色はるげしきをひろげて見せた。蘿月らげつは踏みとゞまつて
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
とほみちも夜寒よさむになりぬ川向かはむか
荷風翁の発句 (旧字旧仮名) / 伊庭心猿(著)
初卯はつう母様おつかさん腰元こしもとを二人れて、まち卯辰うたつはう天神様てんじんさまへおまゐンなすつて、晩方ばんがたかへつてらつしやつた、ちやうど川向かはむかふの、いまさるところ
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)