“腰元”の読み方と例文
読み方割合
こしもと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向う前栽せんざい小縁こえんの端へ、千鳥と云ふ、其の腰元こしもとの、濃いむらさきの姿がちらりと見えると、もみぢの中をくる/\と、まりが乱れて飛んでく。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
王子 兵卒へいそつ腰元こしもとった時は、確かに姿が隠れたのですがね。その証拠しょうこには誰に遇っても、とがめられた事がなかったのですから。
三つの宝 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
……そうして二、三度お逢いした後のある朝、いつもともに連れておいでになる腰元こしもとがまいりまして、何とも言わずに置いて行った螺鈿らでんの小箱。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)