“咎”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とが95.6%
とがめ3.2%
トガ0.5%
とがむ0.5%
どが0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
善鬼は、大股に歩いて来ると、彼の前に突っ立った。一刀斎は、その非礼に顰蹙ひんしゅくしたが、今はその非礼をとがめる気にもならないように、
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と言って莞爾にっこりとして、えてとがめることをしませんでした。お君が給仕としてこの室に入ることを許されている唯一の者であります。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
表を汚い道心坊どうしんぼうの通るのを見て、さてさて小汚い坊主だと内儀がいうのを、滅多なことをいうな、弘法様かも知れぬ、と主がとがめる。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
れも世の中の流俗として遠方から眺めて居ればまで憎らしくもなく又とがめようとも思わぬ、時に往来して用事も語り談笑妨げなけれども
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
そう思うと、いくら都踊りや保津川下ほつがわくだりに未練があっても、便々と東山ひがしやまを眺めて、日を暮しているのは、気がとがめる。
西郷隆盛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
心の中には何となくこれ目下めした見下みくだして居て、夫等それらの者のすることは一切とがめもせぬ、多勢たぜい無勢ぶぜい
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
別段におとがめも無く此の事が榊原様のお屋敷へ聞えました所から、白島山平ならびにお照は召返しの上、のお繼は白島の家の養女になり
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
殉死は国家の御制禁せいきんなる事、とくと承知候えども壮年の頃相役を討ちし某が死遅れ候までなれば、御とがめも無之かと存じ候。
役目不心得につきおとがめ——という不名誉な譴責けんせきのもとに、退役たいやく同様な身の七年間、はとを飼って、鳩を相手に暮らしてきた同心である。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たまたま不平を以って鳴けば、にわかに多言のとがめを獲、悔、ほぞむも及ぶなし。
令狐生冥夢録 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
姫のトガは、姫がアガナふ。此寺、此二上山の下に居て、身のツグナひ、心の償ひした、と姫が得心するまでは、還るものとはオモやるな。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
波瀾の中で一人で気をもんだのだから仕方もないとトガめませんけれども、得手勝手ねえ。
罪大ナレド、非義ヲトガナカレ。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
岡の陰から、恐る/\頭をさし出して問うた一人の寺奴ヤツコは、あるべからざる事を見た様に、自分自身をトガめるやうな声をかけた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
藤氏四流の如き、今に旧態をへざるは、モツトモソノ位に在るを顧みざるものぞ、とおトガめが降つた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
然りといえども、以上枚挙するところは十五年来の実際に行われ、今日の法律においてこれを許し、今日の習慣においても大いにこれをとがむること能わざるものなり。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
これをとがむる者あれども、かりにその所言にしたがいてこれを酔狂人とするも
学問の独立 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ゆえに我が輩においては、今世の教育論者が古来の典経てんけいを徳育の用に供せんとするをとがむるには非ざれども、その経書の働を自然に任して正に今の公議輿論に適せしめ、その働の達すべき部分にのみ働をたくましゅうせしめんと欲する者なり。
徳育如何 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
れまではただ暴れ次第に暴れさせて、唯衣食にはく気を付けてり、又子供ながらも卑劣な事をしたりいやしい言葉を真似たりすればこれとがむるのみ、そのほか一切いっさい投遣なげやりにして自由自在にして置くその有様は、犬猫の子を育てると変わることはない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
ほんの一瞬間の言葉どがめから争いが突発したものらしく、さすがのお角さんさえ、度胆を抜かれて振返ったくらいです。
大菩薩峠:30 畜生谷の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)