“立騰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たちのぼ87.5%
たちあが6.3%
たちの6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山中の茶店などであろうか、蒸し上った饅頭の湯気ゆげが、濛々と春日の空へ立騰たちのぼる、あたりに桜が咲いている、という光景である。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
いまわという時、立騰たちあがる地獄の黒煙くろけむりが、線香の脈となって、磊々らいらいたる熔岩がもぐさの形に変じた、といいます。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
水蒸気の作用か、それとも単に光線の作用か、いずれにしても春の日影のうららかな中に立騰たちのぼる気のような感じがするのである。和歌で糸遊いとゆうというのもこれである。
俳句はかく解しかく味う (新字新仮名) / 高浜虚子(著)