“湯気”のいろいろな読み方と例文
旧字:湯氣
読み方割合
ゆげ94.4%
ゆけ3.3%
いき1.1%
いきり1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(雷と夕立はをんさいのからくり也)雲は地中ちちゆう温気をんきよりしやうずる物ゆゑに其おこかたち湯気ゆげのごとし、水をわかし湯気ゆげたつと同じ事也。
この間うちの赤ん坊を湯に入れた時、赤ん坊が湯気ゆけあがって、引きつけたといって五分ばかり泣声を出した。自分がこの下女の異様な声を聞いたのは、それが始めてである。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
鳥目ちょうもくとてはござらぬが、饑饉ききんのおりから米飯がござる。それもわずかしかござらぬによってわしの分だけ進ぜましょう」——急いでくりやへ駈け込んで湯気いきの上がっている米飯を鉢へ移して持って来た。
開運の鼓 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
黒く煤けた大釜の蓋の隙間から白い粥の湯気いきりがすうっとのぼって、冷やかに地底の冷気に融けて、また、すうっとあがってくる。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)