“黒煙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろけむり67.3%
こくえん17.3%
くろけぶり7.7%
こくゑん1.9%
くろけふり1.9%
くろけぶ1.9%
けむり1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……のまだはなれないうちに、さしわたし一町いつちやうとははなれない中六番町なかろくばんちやうから黒煙くろけむりげたのがはじまりである。——同時どうじに、警鐘けいしよう亂打らんだした。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
黒煙こくえんを吐く煉瓦づくりの製造場せいぞうばよりも人情本の文章の方が面白く美しく、すなわち遥に強い印象を与えたがためであろう。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
後世ごせこそ大事なれと、上総かずさから六部に出た老人が、善光寺へ参詣さんけいの途中、浅間山の麓に……といえば、まずその硫黄いおうにおい黒煙くろけぶりが想われる。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おろかなり、海賊かいぞく! わが縱帆架ガーフひるがへ大日本帝國軍艦旗だいにつぽんていこくぐんかんきずや。」と。たちま海蛇丸かいだまる滿船まんせん電燈でんとうはパツとえた。同時どうじに七せき海賊船かいぞくせん黒煙こくゑん團々だん/\怒濤どとうつて此方こなた猛進まうしんきたる。
にはかに人の騒立つるにおどろきて顔をあぐれば、座中ことごとくびを延べておのかたを眺め、声々に臭しとよばはるに、見れば、吾が羽織のはしは火中に落ちて黒煙くろけふりを起つるなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
流るる血しほ黒煙くろけぶ動揺どうえうしつつ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
黒煙けむりのぼるよふえるよ
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)