“遽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にわ31.9%
にわか25.1%
あわただ10.4%
あわ10.0%
にはか7.9%
には5.7%
あわた3.6%
あわたゞ1.4%
はげ1.1%
たちま0.7%
あは0.4%
あはたゞ0.4%
あわたヽ0.4%
すみやか0.4%
にはかに0.4%
ニハカ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかしその菫菫菜が我がスミレのれにるかは今かに分り兼るがスミレのある一種の名でそれは支那でそういうのである。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
屋外の方ではの鳴出す声が聞えた。岸本は子供等の顔を眺めながら、旅の空ではんど聞かれなかった蛙の声に耳を澄ました。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ところが、しい旅の仕度が整うにつれ、かの女は、むす子の落着いた姿と見較べて憂鬱になり出した。とうとうかの女はいい出した。
母子叙情 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
言いわすれたのは、電車の中で自分が不用意にも下に落した脱脂綿をてて拾いあげるところを園部にみられた位のことだと言った。
麻雀殺人事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
是が自分等の預つて居る生徒の父兄であるかと考へると、浅猿しくもあり、腹立たしくもあり、に不愉快になつてすたすた歩き初めた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『聞いたす。』と穏かに言つて、お八重の顔を打瞶つたが、何故か「東京」の一つだけで、胸がかに動悸がして来る様な気がした。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
何んとなく此界隈を睥睨して居る感じですが、今朝はさすがだしく、人の出入が、町の人達の好奇と苛立たしさをかき立てて居ります。
しく裂きて中なるをとりいだすに、いと長き消息の、前半は墨濃く筆のはこびも慥なれど、後半は震ふ筆もてかに覺束なくしるされたるを見る。其文に曰く。
忽ち其所へ打倒りに打据たり斯る所へ半四郎は彼早足も一しく堤の彼方へ來懸りて遙か向うを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
秋の夕暮のの景色や、冬枯野辺の景色や、なんでも沈鬱な景色が幻のように見えるかと思うとち消えてしまう。
ねてで、醫者びますにも、はぬとふので、大層てました。
それとればすぼめられてなければしく片蔭のある薄暗がりにせてひつ、かにみればれも笹原るたぐひ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
れとらねばまヽ玄關にいそぐを、ものともらずしくひて、懷中におしれしまヽずにりぬ。
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
に神の御前を去りあへざりき。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
また大雨来り海面暗々たり。しかれども風なし。遂三里豊前小倉の三門に著船す。余船主に乞て唱歌を書せしむ。黄帝といふ曲なり。小倉伊賀屋平兵衛の家に宿す。主人一書巻を展覧せしむ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
流人兵衛佐頼朝謀叛ニ山木ノヲ囲ミ
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)