“憩”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いこ69.7%
やす26.5%
いこい1.3%
いこひ1.3%
あまな0.6%
やすら0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
春風はおもむろに空を吹き、また柳を吹く。柳の枝のなびくにつれて、そこに掛けた笠も揺れるのである。笠を掛けていこう者は旅人であろう。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
腕組みして仔細らしく考へ込んでゐるしぼんだ青瓢箪あをべうたんのやうな小僧や、さうした人達の中に加つて彼は控所のベンチに身をやすませた。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
「あら、あなた、今日はずいぶん煙草たばこを買ったのねえ。『いこい』が五つもあるわ。……わかった、パチンコ屋であそんでたのね?」
待っている女 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
孤獨も孤獨ではない——いこひも憩ではない——饑餓といふ兀鷹はげたかが——私の横腹にくちばしと爪を突き立てゝゐる間は。
播磨はりまの国加古かこうまや丈部はせべもんといふ博士はかせあり。清貧せいひんあまなひて、友とするふみの外は、すべて調度の絮煩わづらはしきいとふ。老母あり。孟氏まうしみさをにゆづらず。常に紡績うみつむぎを事として左門がこころざしを助く。
沢の蛍は天に舞ひ、闇裏やみおもひは世に燃ゆるぞよ、朕は闇に動きて闇に行ひ、闇に笑つて闇にやすらふ下津岩根の常闇とこやみの国の大王おほぎみなり、正法しやうぼふの水有らん限は魔道の波もいつか絶ゆべき
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)