“操”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あやつ57.3%
みさお21.1%
みさを6.5%
あやつり4.1%
3.3%
あや3.3%
そう0.8%
みさほ0.8%
0.4%
つか0.4%
てすり0.4%
みさおの0.4%
0.4%
アヤツ0.4%
ミサヲ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このようなことはあながち彼の創意でもなく、敵前渡河のときは、かくあやつるものとおしえている前人の貴い経験に基づくものであった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母の庇護ひごがあればこそ、これまで化物屋敷に無事でいたお艶! その母の気が変わって、今後どうして栄三郎へみさおを立て通し得よう?
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
三四年ぜんよりは別居も同じ有様に暮し居候始末にて、私事一旦の身のけがれやうやく今はきよく相成、ますます堅く心のみさをを守り居りまゐらせ候。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
お菓子屋や、オモチャ屋や、のぞき眼鏡や、風船売りや、あやつり人形なぞがお寺の門の前には一パイに並んで、それはそれは賑やかなことでした。
ルルとミミ (新字新仮名) / 夢野久作とだけん(著)
有体ありていにいうと『其面影』も『平凡』も惰力的労作であった。勿論、何事にも真剣にならずにいられない性質だから、筆をれば前後を忘れるほどに熱中した。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
丸い顔と丸い五分刈ごぶがりの頭をもった彼は、支那人のようにでくでくふとっていた。話しぶりも支那人が慣れない日本語をあやつる時のように、のろかった。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「では、先生には、呉の君臣をして、逆賊そうに膝を屈せしめ、万代に笑いをのこせと、敢ていわないばかりにおすすめあるわけですか」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もとよりひと約束やくそくおぼえなくしてみさほてやうもなけれど、何處どこともらずみたるおもひは此身このみあるかぎわすがたければ、萬一もしかの教授けうじゆさまたつつまにとおほせのあらば
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
慈眼じがんめぐらし数珠じゆずりて
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
保は英語をつかい英文を読むことを志しているのに、学校の現状を見れば、所望にかなう科目はたえてなかった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
今夜のてすり役は皆一流の上手ばかりを撰りすぐつて來たと云ふことであつた。
三十二年十二月の歌舞伎座で「鏡ヶ池みさおの松影」を上演した。これも円朝物の江島屋騒動である。
寄席と芝居と (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
さてはうまいぞシテったり、とお通にはもとより納涼台すずみだいにも老媼は智慧を誇りけるが、いずくんぞ知らむ黒壁に消えし蝦蟇法師の、野田山の墓地にあらわれて、お通が母の墳墓の前に結跏趺坐けっかふざしてあらむとは。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
八幡神を直に人形身で示した証拠がなくとも、其最側近なる神を偶像を以て表し、又其を緩慢にでもアヤツる事によつて、一種の効果を齎したものとすれば、石清水系統に神座カグラのあつた事が考へられる。
太十のミサヲをすると自由にくだける所があるが、輝虎配膳の老女(越路)などの役は非常に苦しんでゐる。彼は顔を見ても悪婆といふ感じはせず、瞳が黒い上に、上品な顔の輪廓を持つてゐる。
役者の一生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)