“五分刈”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ごぶがり81.8%
ごぶが18.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世故せこに長けた先生はそれにはわざと答えずに、運動帽をぎながら、五分刈ごぶがりの頭のほこりを勢よく払い落すと、急に自分たち一同を見渡して
毛利先生 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
だって五分刈ごぶがりでさえ懲役人と間違えられるところを青坊主になって、外国の公使館に詰めていりゃ気違としきゃ思われないもの。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
三人の中でもにいさん顔の次郎なぞは、五分刈ごぶがりであった髪を長めに延ばして、紺飛白こんがすり筒袖つつそでたもとに改めた——それもすこしきまりの悪そうに。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その上五分刈ごぶがりに刈りこんだ頭は、ほとんど岩石のように丈夫そうである。彼は昔ある対校試合に、左のひじくじきながら、五人までも敵を投げた事があった。
一夕話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)