“兄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にい38.4%
あに33.8%
あん5.8%
けい5.3%
あにい2.9%
あにき2.9%
1.7%
1.4%
1.4%
あい1.2%
このかみ0.7%
0.5%
0.5%
あんに0.2%
いろせ0.2%
わん0.2%
あね0.2%
いろね0.2%
おあにい0.2%
しょうと0.2%
せな0.2%
せなあ0.2%
にっ0.2%
にイ0.2%
みあに0.2%
みこのかみ0.2%
アニ0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さん、この金魚は、ほんとうに金魚ですこと。たった一つになっても、元気よくんでいますのね。」と、がいいました。
水盤の王さま (新字新仮名) / 小川未明(著)
お袋は、なんでもさん次第だし、楽しみといふ楽しみ、欲望といふ欲望を、悉く、こつちは、兄貴の手に委ねてゐたやうなもんだ。
ここに弟あり (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
歴史には名は出ていなくても、隣家の大将、裏のさん、お向うのちゃんには、神のように、父のように慕われ、うやまわれたんです。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「いや、それは拙者も考えていたところだ。いかにも、のいう通り、きめるならば、今ここで、神にるまえに、神へ誓ったほうがよい」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
へえ……此方へお上りなさいまし、一切親類付合で、今ちょいとお酒が始まった処で、これから美代ちゃんのおさまになるお方で
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今日はの機嫌はどうだなんて、よくしゃってたものですよ、それが昨年の暮比からみょうに黙りこんで、な物でも眼前にいるようにしてるのですよ
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「そうして見ると、わたしたちには親のがありますね。いつかいさんと一しょにを討とうではありませんか」といった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
れ、突ッ走って、分家のんちゃまを呼んで来う。河原の権叔父にも、すぐ来てくれというて来るのじゃ」
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
乙の類 延、要、曳、叡、江、吉、枝、兄、柄(これは「」「」「」「」「」「吉野」「」「」「」等に用いられる)
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
「なして怖っかなぃ。お父さんも居るしなも居るし昼まで明りくてっても怖っかなぃごとぁ無いぢゃぃ。」
ひかりの素足 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
亡父君のご遺言とはあるが、江夏には兄上がいるし、新野には外戚叔父劉玄徳がいる。もし叔父がお怒りの兵を挙げて、罪を問うてきたら何とするぞ」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たとえばある特定の地方である「水の」の年に偶然水害があった場合に、それから十一年後の「水の」の年に同じような水害の起こる確率が相当多いという事もあるかもしれない。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
このは高原をつたってチチカカ湖畔に出で、更に進んでクスコの谷まで来たが、ここで携えている金の楔がおのずから地中に没して見えなくなった。
鎖国:日本の悲劇 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
新「い、先刻の様に高声であんな事を云ってくれちゃア困るじゃアねえか、己はどうしようかと思った、表に人でも立って居たら」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
天皇、小碓の命に詔りたまはく、「何とかも大御食にまゐ出來ざる。もはらねぎ教へ覺せ」
「まあ。私またさんがしばらく見えないから、どうしたのかと思って……。」
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
嘉代吉は若い男を振りかえって「(上)へ行けやい」とで指図しながら、杖をコツンと石について考えている。
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
一柱の御子和知都美の命は、淡道御井の宮にましき。かれこの二柱ましき。の名は繩伊呂泥、またの名は意富夜麻登久邇阿禮比賣の命、の名は繩伊呂杼なり
「いゝえ! あの方の弟さんよ。さんは、帝大の文科にいらしつたのよ。」
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
に当られる禅師の君の御世話になられ、志賀のに大層心細いお暮らしをなすって入らっしゃるそうでございますが……
ほととぎす (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
「赤駒を打ちてさ引き心引きいかなる吾許来むと言ふ」(巻十四・三五三六)、「渋渓の二上山に子産とふにも君が御為に鷲ぞ子生とふ」(巻十六・三八八二)があるのみである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
安政本所南割下水んで、祿高した大御番役服部式部へ、本所林町家主惣兵衞店傳平請人で、中間住込んだ、上州瓜井戸うまれの千助ふ、二十二三の
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「だから、ちゃんがいつも云うとおりだろ?」
小祝の一家 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
やがて、「去年の末、わたしの留守に、さんの病氣を親切に介抱してくれたさうです。」
泡鳴五部作:03 放浪 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
八島士奴美の神、大山津見の神の女、名は知流比賣にひて生みませる子、布波能母遲久奴須奴の神。この神淤迦美の神の女、名は日河比賣に娶ひて生みませる子、深淵水夜禮花の神。
この天皇の御子たち、并はせて五柱(男王四柱、女王一柱。)かれ御眞木入日子印惠の命は、天の下治らしめしき。その比古由牟須美の王の御子、大筒木垂根の王、次に讚岐垂根の王二柱。
若い衆は、すべて、若中を心の儘に左右し、随分威張つてゐた。
三郷巷談 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
山背の綴喜の宮に ものす。わがの君は、涙含ましも——紀、わが兄を見れば——
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)