“腮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あご81.5%
あぎと11.0%
えら6.2%
おとがひ0.7%
さい0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
またある日、このガスを空気ポンプでくと、静に蒸発した。翌日同じ事をやると、今度は爆発し、傍にいたデビーもあごに負傷した。
物は言はで打笑うちゑめる富山のあぎといよいよひろがれり。早くもその意を得てや破顔はがんせるあるじの目は、すすき切疵きりきずの如くほとほと有か無きかになりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
此の節、肉どころか、血どころか、贅沢ぜいたく目玉めだまなどはつひに賞翫しょうがんしたためしがない。鳳凰ほうおうずい麒麟きりんえらさへ、世にもまれな珍味と聞く。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
履きたり母はふちのほつれし竹の子笠をかぶりたるが何故にやおとがひの濡るゝまで仰向きたり思へばこれせなの子を濡らさじと小さき笠をうしろおほふ爲なりしまだ其下にもあとの子を入れんとにやうしろさまに右の手を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
然レドモ東西隔絶スルコト千里余ナリ。ノ羽族ノ序ヲヒ影ヲつらネテ飲啄いんたく相離ルヽコトナキガ如クナルコト能ハズ。悲ミ中ヨリ生ジ老涙さいニ交ル。コレガタメニ竟夕きょうせきやすカラズ。坐シテ以テあしたヲ待ツ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)