“腮鬚”の読み方と例文
読み方割合
あごひげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかもその小さな下唇を前歯で噛み破ったらしく鼻の下から乳の間へかけてベットリとコビリ付いている血が、水銀燈に照らされて妙にくろずんだ腮鬚あごひげみたいに見えるのです。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ぼろぼろの法衣ころもを着た、痩せて銀のような腮鬚あごひげを生やした旅僧が立って念仏を唱えていた。
妖怪記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
胡麻鹽ごましほ腮鬚あごひげの長い受付の老爺おやぢの顏を、半圓形の硝子窓の中に、覗きカラクリのやうに見て、右へ曲つて行くと、白い壁の長い廊下が續いて、其の片側には、下駄箱を横にしたやうに
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)