“切疵”の読み方と例文
読み方割合
きりきず100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
物は言はで打笑うちゑめる富山のあぎといよいよひろがれり。早くもその意を得てや破顔はがんせるあるじの目は、すすき切疵きりきずの如くほとほと有か無きかになりぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「親分。案の通り、金造は切疵きりきずのくすりを買って行きました。金創きんそういっさいの妙薬という煉薬ねりぐすりだそうで……」
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
着し身の疵所きずしよより腹へかけ切疵きりきず一ヶ所脊より突貫つきとほしたる疵一ヶ所のど突込つきこみし疵一ヶ所兩手のゆび不殘のこらず切落きりおとしあり右之通り心當の者是有候はゞ月番松野壹岐守役所へ申出べく候事十二月
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)