“切符”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きっぷ64.0%
きつぷ24.0%
ティケット4.0%
ぎつぷ4.0%
ビレ4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうち、車掌しゃしょうが、切符きっぷりにきて、一人ひとりおとこまえで、なにかあらあらしくいっていたが、そのおとこを、途中とちゅうからおろしてしまった。
かたい大きな手 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「お毒樣どくさまです。——おつれはもうひません。……切符きつぷはチツキをれませんから、代價だいか割戻わりもどしが出來できます。」
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ですけれどなぜこの劇場は、切符ティケットを一番高いのと中くらいのと安いのと三通りくらいに分けておかないのでしょうか。そうすれば誰でもゆっくりと映画が楽しめると思うのです。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
小娘こむすめ何時いつかもうわたくしまへせきかへつて、不相變あひかはらずひびだらけのほほ萌黄色もえぎいろ毛絲けいと襟卷えりまきうづめながら、おおきな風呂敷包ふろしきづつみをかかへたに、しつかりと三とう切符ぎつぷにぎつてゐる。……
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
切符ビレを女が持つて居るので、おれは改札口の処で待ち合せて素早く女の手から受取つた。かう云ふ軽捷な愛に件ふ機才がまたおれに必要になつて来たのが不思議だ。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)