“皸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひび55.2%
あかぎれ31.0%
かが6.9%
かゝ3.4%
ひゞ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
髪にはくしが一つだけ、手も足も水仕事でひどくあれているし、白粉おしろいけなどいささかもみられない顔の赤くなった頬には、もうひびがきれていた。
そして指の節々には、殆ど一本も残らず、大きなあかぎれが深い口をあけて居た。時々赤い血が小指の節などからしたゝつた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
けばかがる我が手を今宵もか殿の稚子わくごが取りて嘆かむ(万葉集巻十四、東歌)
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
稲つけば、かゝる我が手を 今宵もか 殿の若子わくごがとりてなげかむ
歌の円寂する時 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
山家育やまがそだちの石臼いしうす爐邊ろばた夜業よなべをするのがきで、ひゞや『あかぎれ』のれたいとはずにはたらくものゝいお友達ともだちでした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)