“稚子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちご63.2%
おさなご13.2%
わくご7.9%
をさなご7.9%
うなゐご2.6%
ちし2.6%
みづこ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白骨になると、女は別の坊主の首を持ってくるように命じました。新しい坊主の首はまだうら若い水々しい稚子ちごの美しさが残っていました。
桜の森の満開の下 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
飛ぶ雲の影を見れば故郷の山を思い、うららかなる春の日に立つ野山の霞を見る時は、ありし昔の稚子おさなごの面影をしのぶ。
いねけばかが今宵こよひもか殿との稚子わくごりてなげかむ 〔巻十四・三四五九〕 東歌
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
遠近をちこちやまかげもりいろのきしづみ、むねきて、稚子をさなごふね小溝こみぞとき海豚いるかれておきわたる、すごきはうなぎともしぞかし。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
母の懷に稚子うなゐごを歸す。
(旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
その稚子ちしまた眷族けんぞくなる件の諸魚が半竜半馬の相を具うるので照々たりといわん。
孫一といふのは、竹丸の兄で、生れて一ヶ月經たぬ中になくなつた稚子みづこである。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)