“掻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
94.0%
かき2.6%
かい1.4%
0.3%
かか0.2%
かゝ0.2%
もが0.2%
かく0.1%
かっ0.1%
がき0.1%
がゆ0.1%
0.1%
0.1%
そう0.1%
ゆす0.1%
カイ0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かたげし農夫の影の、橋とともにろにこれにつる、かの舟、音もなくこれをき乱しゆく、見る間に、舟は葦がくれ去るなり。
たき火 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
これは必ずしも食えるものを集めるというだけでなく、この日正月神の年棚の飾りものを、いっさい取卸して始末することらしい。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
彼は、云い終ると、すぐ自身の馬の後脚を折敷かせ、手綱をくり、激流へを下ろしてゆくように、ざっと絶壁を落して行った。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
第二十五 五目飯 と申すのは色々の野菜を入れたものです。先ず牛蒡をササきにしてく水へ漬けてアクを抜きます。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「貴様は善くないぞ。麁相を為たと思うたら何為車をめん。逃げやうとするから呼止めたんじや。貴様の不心得から主人にも恥をする」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
又「云う事を聴かれぬ時は仕方がない、今こそは寺男なれども、元は武士じゃア、斯う言出して恥をされては帰られませんわ、さア此処に私の刃物がある」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あツ、」とまたしい婦人の悲鳴、此のには、其のくにつれて、の木のの絶えず動いたのさへんだので。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
正體は有まじ豫ての怨みを晴すは此時なりと常に案内知たる事なれば納戸り喜内が衣類と金子二百兩を取出し一包にして夫よりと雨戸一枚を外しの包を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
四、五人の労働者風の客が、黙りこくって、めいめいに小さな厚い皿のものを貪るように込んでいた。
幻想 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
海顫ひ、がれ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
両倒れので、甲府を引上げるようになってしまったから、お絹としては、未練というようなものが残って、おりにふれてはむずい思いにたえられなかったのです。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「明日は大雪になるらしいが、自動車がうまく通るかどうだかね。夜つぴて積つたとなると、ちよつくら、へえ、人夫の二人や三人でえたぐれえぢや追つつくめえ」
(新字旧仮名) / 岸田国士(著)
晴れた外気を映した明るいには、メリンスの長襦袢になった娘のお鶴が、前方向きになって鏡台に向って髪をいていた。母親似のの出たら顔が鏡に映っていた。
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
すれば琴韻清越、多年干戈剣戟にも、なお粗朴なる洗心と雅懐を心がけていた丞相その人の面影をぶに足るといわれている。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二三度ぶられて、姉は漸う眼をこすりながら起き上った。まだ一度も、海から太陽の出る所を見たことがなかった。
月明 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
茜染ノ下帯、小玉打帯ナド、幾重ニモマハシ、三尺八寸ノ朱鞘ノ刀、柄ハ一尺八寸ニ巻カセ、ベツニ二尺一寸ノ打刀モ同ジ拵ヘニテ仕立テ、ソギタテテルモアリ、髪ハ掴ミ乱シテ
剣の四君子:03 林崎甚助 (新字新仮名) / 吉川英治(著)