“鍬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くわ82.2%
くは15.3%
ぐわ1.0%
すき0.7%
0.3%
ホー0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
くわかたげし農夫の影の、橋とともにおぼろにこれにつる、かの舟、音もなくこれをき乱しゆく、見る間に、舟は葦がくれ去るなり。
たき火 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
くはかついで遺跡ゐせきさぐりにあるき、貝塚かひづかどろだらけにつてり、その掘出ほりだしたる土器どき破片はへん背負せおひ、うしていへかへつて井戸端ゐどばたあらふ。
信州も高遠たかとお附近ではマンガといい、そうしてこれと差別するために、改良ぐわの一種はマンノガ、馬鍬はマグワと謂っている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
朝夕に、将門も見ている屋根だし、将門にとっては、常に自分を、「力づよいお館様」と頼みきって、すきをもち、漁業すなどりをしている、可憐いじらしい領民なのだ。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
敷地に杭を打たれたところへは、麦を刈り取ったあとで、きも、耕しも、植付けもしなかった。夏は、青々とした雑草が、勝手きまゝにそこに繁茂した。
浮動する地価 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
パンははじめ純粋なトウモロコシ粉と塩とで作った——正にホーケーキ〔綿畠用の鍬のひらで焼いたことにちなむ〕であった。