“黒鍬”の読み方と例文
読み方割合
くろくわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この話が村方へ知れ渡るころには、小手桶をさげた貧窮な黒鍬くろくわなぞが互いに誘い合わせて、本陣の門の内へ集まって来るようになった。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
木魂こだまをしてひびく呼子笛よびこにつれて、あなたの樹林やこなたの山蔭から、狐火のごとく殺到するのは、番士や黒鍬くろくわの者の手に振る明りです。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その日はそれで済みましたが、あくる朝、黒鍬くろくわの組屋敷にいる大塚孫八という侍がたずねて来て、御主人にお目にかゝりたいと云い込みました。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)