“破片”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かけら53.1%
はへん30.1%
かけ11.5%
くだけ1.8%
こわれ1.8%
こはれ0.9%
われ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
猩々はまた黙つて小娘のお喋舌しやべりに耳を傾けてゐたが、暫くすると、娘をいたはるやうに手に持つた食物たべもの破片かけらをそつと呉れてやつた。
くはかついで遺跡ゐせきさぐりにあるき、貝塚かひづかどろだらけにつてり、その掘出ほりだしたる土器どき破片はへん背負せおひ、うしていへかへつて井戸端ゐどばたあらふ。
ちょっとした石瓦いしかわらのような仏様の破片かけでもあると必ず右へしてまわって行く。それは決して悪い事ではない。これには因縁いんねんがあります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
土瓦やきもの破片くだけを以て身をきつつ灰の中に坐する有様であった。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
寺男は両手を深くその中に差入れたり、両足の爪先つまさきで穴の隅々すみずみを探ったりして、小さな髑髏どくろを三つと、離れ離れの骨と、腐った棺桶かんおけ破片こわれとを掘出した。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その破片こはれが引力によつて中心に吸集されると、ひとつ道がかなた至上高點に卷込まれて消失せる處は、稻魂の光明に包まれた「三角」である。
さしあげた腕 (旧字旧仮名) / レミ・ドゥ・グルモン(著)
「おい、みんな見ろやい!」と、別の一人が甕の破片われを手に取りあげながら言つた。その甕の残りの半分だけがチェレヸークの頭に被さつてゐるのだつた。