“喋舌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃべ67.1%
しやべ17.9%
しゃべり5.8%
しやべり5.4%
しゃべっ1.7%
おしやべり0.8%
しやべつ0.4%
しやべる0.4%
ぺちや0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
善鬼は、喋舌しゃべるだけ喋舌ると、すたすたと、土間のうちへかくれ、隠しておいた寝酒をさげて、自分の寝屋ねやへもぐりこんでしまった。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
喋舌しやべるな/\? さあ始めろ! あの滅茶苦茶に賑やかな when you are aloneおまへがたつたひとりのときに あの Fox-trot!」
センチメンタル・ドライヴ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
お歌さんは狂気きちがいのようになって乃公の耳を引張った。富子さんは評判のお喋舌しゃべりだから、明日学校へ行って何と言うか知れないそうだ。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
猩々はまた黙つて小娘のお喋舌しやべりに耳を傾けてゐたが、暫くすると、娘をいたはるやうに手に持つた食物たべもの破片かけらをそつと呉れてやつた。
二人は婆さんの喋舌しゃべってる間、紫檀したんの盆を見て黙っていた。婆さんは相手にされないので、独りで愛想あいそ笑いをして座敷を出た。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
平素ふだんうるさいと思ふやうな女の児の喋舌おしやべりまで、其朝にかぎつては、可懐しかつた。色のめた海老茶袴えびちやばかまを眺めてすら、直に名残惜しさが湧上つたのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
今しがた鉄瓶にみづして仕舞つたので、煮立にたてるのにひまが入つて、ついおそくなつてみませんと言訳をしながら、洋卓テーブルうへぼんを載せた。二人ふたりばあさんの喋舌しやべつてるあひだ、紫檀のぼんだまつてゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
段右衞門聲高にやかましい女め如何樣どんなにべら/\喋舌しやべるとも然樣そんなことは夢にも覺えはねえおのれはまアおそろしい阿魔あまだ女に似合にあは誣言事こしらひごと扨は三五郎のかたきと思ひ違へての惡口あくこうならん七人の子をなすとも女に心を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
弁護士のやうに喋舌ぺちやくつてゐる小鳥を見たが、何一つ興味をかなかつたらしく、相変らず生真面目な顔を仕続しつゞけてゐる。