“しやべ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シヤベ
語句割合
饒舌35.7%
喋舌30.7%
28.6%
嘵舌2.1%
僥舌0.7%
唾舌0.7%
喋白0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
國許くにもとにござります、はなしにつきまして、それ饒舌しやべりますのに、まことにこまりますことには、事柄ことがらつゞきなかに、うたひとつござります。
片しぐれ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ちやうど道臣が朝の日供につくに拜殿へ出てゐたので、千代松は竹丸を相手にして、社務所を兼ねた家の勝手口でこんなことを喋舌しやべつてゐた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
その犬の尻尾には今も猫イラズを塗りつけてある筈だなどすらすらしやべり立てたが、しかし香櫨園の女中のことはさすがに言へなかつた。
六白金星 (新字旧仮名) / 織田作之助(著)
『おうら……』とひざいて、摺寄すりよつて緊乎しつかいて、ふだけのこと呼吸いき絶々たえ/″\われわすれて嘵舌しやべつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
上品ではあツたが、口の利方ききかたせた方で、何んでもツベコベと僥舌しやべツたけれども、調子の好かツたせいか、ひとに嫌はれるやうなことはなかった。
昔の女 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
この女は恐ろしく達者さうですが、人は好い方らしく、唾舌しやべらせて置けば市が榮えさうです。もう一人の囃子はやし方の六助は、裏口を掃いて居りました。
張上はりあげて喋白しやべつてると
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
アンドレイ、エヒミチはうんざりして、長椅子ながいすうへよこになり、倚掛よりかゝりはうついかほけたまゝくひしばつて、とも喋喋べら/\しやべるのを詮方せんかたなくいてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)