“聞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
62.4%
きこ19.1%
きか4.3%
きい3.0%
きゝ2.7%
きき2.7%
きく1.5%
きこえ0.7%
きけ0.6%
キコ0.5%
きこゆ0.4%
ぶん0.3%
0.2%
きヽ0.2%
0.2%
モン0.2%
0.2%
ぎき0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
もん0.1%
キカ0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
柱時計はしらどけいは、カッタ、コット、カッタ、コットと、たゆまずときをきざんでいましたが、きなれているので、かくべつみみにつきません。
風七題 (新字新仮名) / 小川未明(著)
よる大分だいぶんけてゐた。「遼陽城頭れうやうじやうとうけて‥‥」と、さつきまで先登せんとうの一大隊だいたいはうきこえてゐた軍歌ぐんかこゑももう途絶とだえてしまつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
... 仕て居るかナア、実に卓眼には恐れいった」谷間田は笑壷えつぼに入り「フム恐れ入たか、そうおれて出れば未だきかせてる事が有る実はナ」
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
懸賞百兩ときいて其日から河にどぶん/\とび込む者が日に幾十人なんじふにんさながらの水泳場すゐえいぢやう現出げんしゆつしたが何人だれも百兩にありくものはなかつた。
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
不知庵主人フチアンシユジンやくりしつみばつたいする批評ひゝやう仲々なか/\さかんなりとはきゝけるが、病氣びやうき其他そのたことありて今日こんにちまでにたるはわづか四五種しごしゆのみ
「罪と罰」の殺人罪 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
それこれを信ずるのはじめ、目これを見、耳これをきき、心これを察し、その信ずべきをしりて、しかるのちはじめて疑わざるに至る。
教門論疑問 (新字新仮名) / 柏原孝章(著)
逆手さかてもちまゝうしなひてたふたりしかば是は何事なにごとならんと氣付きつけあたへて樣子やうすきく敵討かたきうちなりと申ゆゑ半左衞門はんざゑもんおほいに驚き早々さう/\町役人ちやうやくにん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
女文字に至つては当時善書のきこえがあつた。連綿草れんめんさうを交へた仮名の散らし書の消息数通、細字の文稿二三巻も亦良子刀自の許にある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
めぐらし段々だん/\きけば丁山小夜衣の兩人共に追々おひ/\全盛ぜんせいに成て朝夕あしたゆふべに通ひ來る客も絶間たえまなく吉原にても今は一二と呼るゝとのうはさを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
八千矛の神のみことは、とほ/″\し、高志コシの國に、クハをありと聞かして、サカをありとキコして……
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
されど二月きさらぎそらはさすがにあをみわたりて、朗々のどかなるまどのもとに書読ふみよむをりしもはるか輴哥そりうたきこゆるはいかにも春めきてうれし。是は我のみにあらず、雪国の人の人情にんじやうぞかし。
名刺を持たない新聞記者ってものは余っ程怠け者か、——この僕の如き——それとも余っ程腕利きのどちらかで、まあ、とにかくぶん屋には名刺が要るもんだね。
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
いで師の教えを受け、各この薬を磨くに、竜樹かおりぎてすなわち便ただちにこれを識る。数の多少を分かつに、錙銖ししゅも失うなし。
もんをしめてうちれずにかしてやらん、とふをめて、其樣そのやう意地いぢわるはおつしやるな、母樣かあさまがおきヽにならばるし、れでも姉樣ねえさまたちは自分じぶんばかり演藝會えんげいくわい花見はなみきて
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
またきにこの喧嘩の話を知っただけなのだが、れいの気持のいい、少しこもったような、子供らしい声で、これはきっと「娘」がもとなのだろうといった。
なぐり合い (新字新仮名) / パウル・トーマス・マン(著)
をとゝひまで、手寫しとほした、稱讃淨土經シヤウサンジヤウドキヤウモンが胸に浮ぶ。郎女は、昨日までは一度も寺道場を覗いたこともなかつた。父君は家の内に道場を構へて居たが簾越しにも聽モンは許されなかつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
○先日井上太が京師より下りし時の船ニて、西郷吉之助ハ帰国致セし。此故ハ薩侯御上京の儀を以て下りし。
母上はこれを聞きて復た言ふべきこともあらねば、便びんなき少年の上をおもひて大息といきつき給ひぬ。かたへぎきせしわれは泣き出しつ。
林「エヽイ、くもかねえもらねえ、放さねえかよ、これ放さねえかてえにあれ着物けものが裂けてしまうじゃアねえか、裂けるよ、放さねえか、放しやがれ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
御用がございますならば番頭の手前に仰せけくださいと挨拶すると、ふたりの侍は顔を見あわせて、きっと貴様に返事が出来るかと念を押した。
半七捕物帳:40 異人の首 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その九時頃くじごろ濱野はまのさんがて、ちやはなしながら、ふと「いつかのこたつさわぎは、丁度ちやうど節分せつぶん今夜こんやでしたね。」といふのをなかばくうちに、わたしはドキリとした。總毛立そうけだつてぞつとした。
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
父君は、家の内に道場を構へて居たが、簾越しにも聴もんは許されなかつた。御経おんきやうもんは手写しても、固より意趣は訣らなかつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ようべ、当麻語部嫗タギマノカタリノオムナキカした物語り。あゝ其お方の、来て窺ふ夜なのか。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
弟此度ハ万〻御礼も申上、少〻御ニ達し置度事も在之候て御尋仕候。