“伝聞”のいろいろな読み方と例文
旧字:傳聞
読み方割合
でんぶん50.0%
つたえき25.0%
きくなら12.5%
つたへき12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
牧之ぼくしあんずるに、越後に大飯郡おほひごほりなし又寒水滝かんすゐたきの名もきかず。人ありかたるとあれば伝聞でんぶんあやまりなるべし。
伊太利亜未来派の詩人マリネッチが著述は両三年ぜんわれも既にその声名を伝聞つたえききて一読したる事ありき。
矢立のちび筆 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
伝聞きくならく北米合衆国においては亜米利加印甸人アメリカインデアンに対して絶対に火酒ウイスキーを売る事を禁ずるは、印甸人の一度ひとたび酔えばたちまち狂暴なる野獣と変ずるがためである。
妾宅 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
煙は中天に満々みちみちて、炎は虚空にひまもなし。まのあたりに見奉れる者、更にまなこあてず、遥に伝聞つたへきく人は、肝魂きもたましひを失へり。法相ほつさう三論の法門聖教、すべて一巻も残らず。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)