“伝染”のいろいろな読み方と例文
旧字:傳染
読み方(ふりがな)割合
うつ74.2%
でんせん9.7%
しみ6.5%
うつっ3.2%
うつり3.2%
うつッ3.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああそうか、なるほどなるほど、いかにもそうでしたね、……そりゃ叔父さんのクセが伝染うつって六ヶ敷しく考えすぎたかナ……」
白金神経の少女 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
舞台で人生を演活しいかすためには、平素ふだんからかうしたとらはれない情態が必要なのか、それとも舞台の心持が家庭生活にまで伝染うつつてゆくのだらうか。
その頃北陸の片田舎のお医者さんは、コレラは生水をのんだために伝染うつったということから類推したのかも知れないが、患者に絶対に水をのませなかったという話である。
兎の耳 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
しかし、シヨウペンハウエル時代には、まだコレラは食物から伝染でんせんするといふことがわからなかつたのである。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
悪病あくびょう流行りゅうこうしています。その伝染でんせんはやさといったらかぜのようであります。このぶんなら人間にんげんがみんなえてしまうであろうとおもいます。」と、ふくろうはいいました。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)
うっかりすると伝染でんせんしますぞ?
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
さて一月もたゝざるうちに近辺きんべん所々にてんぷらの夜みせいで、今は天麩羅の名油のごとく世上に伝染しみわたり、此小千谷をぢやまでもてんぷらの名をよぶ事一奇事といふべし。
さて一月もたゝざるうちに近辺きんべん所々にてんぷらの夜みせいで、今は天麩羅の名油のごとく世上に伝染しみわたり、此小千谷をぢやまでもてんぷらの名をよぶ事一奇事といふべし。
道楽ものの兄が二人いたが、その一人と母親とが伝染うつって、二、三日のうちに三人もいなくなってしまった。
私たちはまた暫く黙っていた。表はその間に二、三度咳をした。ちからのない声は、私をして面をそむけさせた。私はときどきは伝染うつりはしないだろうかという不安を感じたが、しかしすぐに消えて行った。
性に眼覚める頃 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
さあ、お奥では大騒動、可恐おそろしい大熱だから伝染うつッても悪し、本人も心許こころもとないと云うので、親許へ下げたのだ。医者はね、お前、手を放してしまったけれども、これは日ならずなおったよ。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)