“口碑”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうひ83.3%
うはさ5.6%
かうひ2.8%
いいつたえ2.8%
くちつたへ2.8%
つたへ2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれどただ、それが一片の口碑こうひや伝来の権威だけで、もっと明白な史的文書の伴っていないことが慾をいえば少し心ぼそい気もする。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十三世通天和尚つうてんわせうは、 霜台君さうたいくんの(謙信けんしんの事)親藉しんせきにて、高徳かうとくの聞えは今も口碑うはさにのこれり。 景勝君かげかつくんも此寺にものまなび玉ひしとぞ。
世に越後の七不思議なゝふしぎしようする其一ツ蒲原郡かんばらこほり妙法寺村の農家のうか炉中ろちゆうすみ石臼いしうすあなよりいづる火、人みな也として口碑かうひにつたへ諸書しよしよ散見さんけんす。
ほかでも無い、あの流星と云うものは何んだか気味の悪いもので、それが落ちたとおぼしき場所へは、余程の勇士でも其夜そのよぐに行くのはいやがると云う、そうして昔からの口碑いいつたえにも
黄金の腕環:流星奇談 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
ウルピノさん聖人ひじりおつしやつたやうに、むかしから色々いろ/\口碑くちつたへのあるなかで、船旅ふなたびほど時日ときえらばねばならぬものはありません、凶日わるいひ旅立たびだつたひと屹度きつと災難わざはひ出逢であひますよ。
大串おほくしから續いた館大寶たてだいはうは、西は平沼ひらぬま(後の大寶沼だいはうぬま)東は鳥波とばうみに挾まれて、唯「しま」と呼ばれた頃らしい、黒鳥くろとりなにがしの築いた城は島の城と呼ばれたといふ口碑つたへはあるけれど
筑波ねのほとり (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)