“隅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すみ92.5%
ぐう5.9%
くま0.2%
すみこ0.2%
すみっこ0.2%
すみつ0.2%
すみつこ0.2%
すみッ0.2%
はて0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広い室内のすみの方へ、背後うしろに三角のくうを残して、ドカリと、傍床わきどこの前に安坐あんざを組んだのは、ことの、京極きょうごく流を創造した鈴木鼓村こそんだった。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
で、椅子いすにかけたまま右後ろを向いて見ると、床板の上に三畳たたみを敷いた部屋へやの一ぐうに愛子がたわいもなくすやすやと眠っていた。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
皮膚の上にもう一枚皮膚ができたやうに、垢と脂とで汚れきつてゐるが、眼蓋まぶたや唇のぐるりだけ黒ん坊みたいにくまどつて生地の肌色が現れてゐた。
釜ヶ崎 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
それで結極のべつ貧乏の仕飽しあきをして、働き盛りでありながら世帯らしい世帯も持たず、何時いつも物置か古倉のすみこのような所ばかりに住んでいる、従ってお源も何時しか植木屋の女房連かかあれんから解らん女だ
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
これが信仰を確実にする秘訣であります。いつまでも傍観者的心持でいたり、集会でも人から見えないすみっこに坐り込んでいるような態度では、イエスの愛を真正面から受けることができない。
補布つぎだらけな五六の蚊帳かやすみつこに、脚を一本蚊帳の外に投出して、あふのけに臥てゐた。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
浜口君夫婦は、座敷のすみつこで顔を二つ寄せて思案をしてゐたが、暫くすると浜口君は礑と手を打つた。
駆出してきなすった、直き後でございますよ。入違いぐらいに、お年寄が一人、そのすみッこから、扁平ひらべったいような顔を出してのぞいたんでございますよ。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
新大納言が隱謀もろくも敗れて、身は西海のはてに死し、丹波の少將成經なりつね、平判官康頼やすより、法勝寺の執事俊寛等しゆんくわんら、徒黨の面々、波路なみぢ遙かに名も恐ろしき鬼界が島に流されしより
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)