“夷隅”の読み方と例文
読み方割合
いすみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「御記憶はないでしょう。しかし私には充分な覚えがあります。数年前、上総かずさ夷隅いすみの浜へお上りになったことがありましょう」
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夷隅いすみは海岸を除いては全郡山地があるが山がすべて浅くて且つ低くて人跡未到というような感じのある処はなさそうだ。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
維新の後再び南総に遊び、夷隅いすみ郡布施村に学舎を興して子弟の教育に晩年を送り、明治十六年十二月某日その寓居に没した。時に年六十七であった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)