“上総”のいろいろな読み方と例文
旧字:上總
読み方割合
かずさ88.9%
かづさ7.1%
かずさの2.0%
かみふさ1.0%
カズサ1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生前、お前のお父様は大抵夏になると、私と子供たちを上総かずさの海岸にやって、御自分はお勤めの都合でうちに居残っていらっしゃった。
楡の家 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
(叔父が安房あは上総かづさへ武者修行に出かけ、二刀流の剣客と仕合をした話も矢張やはり僕を喜ばせたものである。)それから「御維新」前後には彰義隊しやうぎたいに加はる志を持つてゐた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
本三位中将重衡しげひら、侍大将に越中次郎兵衛盛次もりつぐ上総かずさの五郎兵衛忠光、悪七兵衛景清などを命じて先陣とし、二万余騎の兵で播磨に押し渡り室山に陣を構えた。
上総かみふさの長生郡などでは、今でもモンモンジャといえば化け物を意味しているのである。
おばけの声 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
コガは物集博士大辞林に「をけをいふ。上総カズサ下総シモフサ武蔵ムサシなどにて」とあるが、コガは当地方では酒、醤油醸造用の大桶を専ら指して言ふ。かぶてもは被つてもである。アダルはアタル「当る」である。
津軽地方特有の俚諺 (新字旧仮名) / 福士幸次郎(著)