夷隅いすみ)” の例文
「御記憶はないでしょう。しかし私には充分な覚えがあります。数年前、上総かずさ夷隅いすみの浜へお上りになったことがありましょう」
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夷隅いすみは海岸を除いては全郡山地があるが山がすべて浅くて且つ低くて人跡未到というような感じのある処はなさそうだ。
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
維新の後再び南総に遊び、夷隅いすみ郡布施村に学舎を興して子弟の教育に晩年を送り、明治十六年十二月某日その寓居に没した。時に年六十七であった。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
『上総町村誌』の夷隅いすみ郡長者町の条に、この町から今の上瀑かみたき村へ掛けての八大字(七町一村)は、相連って一つの市街地である。もと大多喜城の根古屋と称し城下町であったとある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そのとき次郎右衛門の年歯としはもまだ壮年だったから、修行中、安房の夷隅いすみ郡にのこしてあった老母も、やがて彼の新邸に迎えられたであろうし、以後、いよいよ道に研鑚けんさん
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
タタライはおそらくタタラ師住地の義であろう。また上総夷隅いすみ郡東村大字山田の銕鋳坂かねえざかでは坂の上の草堂に銕像の大日だいにち一躯いっくを安置し、銕鋳坂は始めて大日の像を鋳たる地と伝えている(房総志料)。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
南総之俚俗なんそうのりぞく。千葉県夷隅いすみ郡千町村小高)
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
(房総志料。千葉県夷隅いすみ郡布施村)
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
上総かずさ夷隅いすみ郡中川村大字大野字鑢鞴戸たたらど
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ヘソクロ(ヌキバ) 上総夷隅いすみ
ホウセンツクツク 上総夷隅いすみ
千葉県夷隅いすみ
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)