“年歯”のいろいろな読み方と例文
旧字:年齒
読み方割合
ねんし41.4%
とし31.0%
としは24.1%
としのころ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すこしへだてて、一群の騎馬隊が燦々さんさん手綱たづなくつわをそろえて来るのが見えた。中ほどにある年歯ねんしまだ二十一、二歳の弱冠が元康その人だった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
死んだ人のうちには、御爺さんも御婆さんもあるが、時には私よりも年歯としが若くって、平生からその健康を誇っていた人もまじっている。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それをただ年歯としはの行かないためとのみ解釈した御常の観察は、むしろ簡単に過ぎた。彼は心のうちで彼女のこうした態度を忌みにくんだのである。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
紳士は年歯としのころ二十六七なるべく、長高たけたかく、好き程に肥えて、色は玉のやうなるにほほあたりには薄紅うすくれなゐを帯びて、額厚く、口大きく、あぎとは左右にはびこりて、面積の広き顔はやや正方形をせり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)