“成”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
60.7%
なる11.8%
なり9.8%
なっ3.9%
なら1.7%
せい1.7%
なつ1.4%
なさ0.8%
じょう0.6%
でき0.6%
なれ0.6%
なす0.6%
0.6%
なあ0.6%
なし0.3%
なん0.3%
0.3%
0.3%
しげ0.3%
しょう0.3%
じやう0.3%
0.3%
たひら0.3%
たる0.3%
なさる0.3%
なされ0.3%
なせ0.3%
なろ0.3%
なア0.3%
ツク0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白刃しらはげ、素槍すやりかまへてくのである。こんなのは、やがて大叱おほしかられにしかられて、たばにしてお取上とりあげにつたが……うであらう。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
重兵衛 なるほど、だれか歌いながら来るようだ。聞き慣れねえ声だから、ここらのわけえ者じゃあるめえ。旅の人でも迷って来たかな。
影:(一幕) (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
らうこゝろをつけて物事ものごとるに、さながらこひこゝろをうばゝれて空虚うつろなりひとごとく、お美尾みを美尾みをべばなにえとこたゆることばちからなさ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
マアこの節はそのゴム人形も立派な国民となって学問もすれば商工業も働き、兵士にすれば一命をかろんじて国のめに水火にも飛込む。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
取出し源兵衞といふ餠屋や有と繰返くりかへし改めしに茗荷屋みやうがや源兵衞と云があり是は近頃遠國ゑんごくより歸し人ときゝ及ぶさだめてこれならんと寶澤にも是由を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あるいは事のせいを期すること急に過ぎ、あるいはその事を施行しこうすることげきに過ぎて、心事の本色を現わすこと能わざるのみ。
教育の目的 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
きゝ成程なるほど何時いつ迄當院の厄介やくかいなつても居られず何分にも宜しくと頼みければ感應院も承知なして早速さつそくかの片町の醫師方へゆきみぎはなし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
心に悲しみ居けるが御儉約けんやくなさるゝは結構けつこうの事なれ共御相續の御養子は御家を御つがせ成さる大事の御方なり其大切なる御養子持參金を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
少なくとも仏教の根本目的は「我等と衆生しゅじょうと、皆共に仏道をじょうぜん」ということです。「同じく菩提ぼだい心をおこして、浄土へ往生せん」
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
其川の中には珠のやうな小磧こいしやら銀のやうな砂でできて居る美しい洲のあつたれば、長者は興に乗じて一尋ばかりの流を無造作に飛び越え、彼方此方を見廻せば
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
宿し奉りし處御部屋住おんへやずみなれば後々召出さるべしとの御約束にて夫迄それまでは何れへ成とも身をよせ時節じせつを待べしとの上意にて御墨附おんすみつき御短刀おたんたう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
早く相応な者をあてがって初孫ういまごの顔を見たいとおもうは親の私としてもこうなれど、其地そっちへ往ッて一軒の家をなすようになれば家の大黒柱とて無くてかなわぬは妻
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
それが如何どうしたものか何時いつにやらひど自分じぶんからおしなそばきたくつてしまつて、他人たにんからかへつ揶揄からかはれるやうにつたのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ぞなし居たり感應院が食事しよくじ仕果しはてし頃を計り寶澤も油掃除あぶらさうぢなしはて臺所だいところへ入來り下男げなん倶々とも/″\食事をぞなしぬむねに一物ある寶澤が院主ゐんしゆの方を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「だから誰もそうはならないとは申しませんよ。そりゃお前さんの勝手だから、教師になと車夫くるまひきになと何になとおなんなさるが宜いのサ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
これによつて地球ちきゆう内部ないぶとほるときの地震波ぢしんぱはやさは、地球ちきゆう鋼鐵こうてつとした場合ばあひ幾倍いくばいにもあたることがわかり、また地球ちきゆう内部ないぶてつしんからつてをり
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
言葉さへわからねえ様な役人が来て、御維新ごいしんおれたと言はぬばかりに威張り散らす、税は年増しに殖える、働き盛を兵隊に取られる、一つでもいことはえので
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
相摸さがみさがという字に楠正成くすのきまさしげしげという字だが、相成さがしげじゃア分らねえし、又きもじさまとア誰の名だか、それから、えゝと……あしからかす/\おんかんにん被下度候……何だか読めねえ
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
口に腥膻なまぐさを食い、形は沙門の如く心は屠児の如しとまで罵っているが、彼らの中にも真に仏門に帰して、如法の修行をしょうじたものの少くなかったことを疑わぬ。
俗法師考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
なんぢ凡夫を捨つべく、聖道は取るべしと存せば、則ち分別をじやうず。いづくんぞ宴と為すことを得ん。この句は凡聖の二境をひとしくすることあたはざるをするなり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
お勢が笑らいながら「そんなに真面目まじめにおなんなさるとこうるからいい」とくすぐりに懸ッたその手頭てさきを払らい除けて文三が熱気やっきとなり
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
我は首を垂れてこのたひらぎの覺束おぼつかなかるべきを告げしに、公子は無造作に我詞を打消して、我をきて車の方に往きぬ。
たるたけひとたないやうに、とをとこかげに、しばしとて、おあきまた前後あとさきながらうちはひつたから、しめたと、北叟笑ほくそゑみをしてつと、しばらくひまれて、やがて駈出かけだして
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
母樣始めお前方の仕樣の惡さに今の困窮然ば御自分の不始末ふしまつから不自由なさるる事なれば私共わたしどもしる事ではなし今私が構立かまひだて
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いずれも忠信の者どもにそうろうあいだ御回向ごえこうをもなされくださるべく候。その場に生残り候者ども、さだめて引出され御尋ね御仕置にも仰附おおせつけらるべく、もちろんその段人々にんにん覚悟の事に候。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
再びおどろきて一れいなせば佐太夫も會釋ゑしやくして此方へと云て以前の松蔭まつかげ連行つれゆき扨も此度喜内殿の横死わうし嘸々さぞ/\愁傷しうしやうならん其方も知て居らんが友次郎の事に付ては大恩の有る喜内殿故それがしも早速參り御世話も致すべき筈なれども世の義理ぎりあれば思ひながら打過にせしが扨今朝其方が出立と聞及びて最前さいぜんより此所こゝ待居まちゐたりしなり友次郎事は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
君の目の附所つけどころは実に違うナル程僕も髪の毛を一本握ッて居るのをば見たけれど夫が証拠になろうとは思わず、実に後悔だ君より先へ取ておけば好ったのに(谷)ナアニ君などが取たって仕方が無いワネ
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
はゝアなアる/\いやこれは美人、こりゃア恐入った代物しろものだ、もしの床几に腰を掛けてる客ね、茶は呑みたく無いが、あの娘を見たい計りで腰を掛けて居ますわ、実に古今無類の嬋妍窈窕せんけんようちょうたる物
もう一つの修養的と仮に訳しました方は活きた物精神なら精神を養い、ツクる即ち修養するので、これは習った事を直ぐにそのまま現金と引替に出来ぬ方で、あるいは十年も二十年も役に立たず
教育家の教育 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
やがて金色コンジキ雲気ウンキは、次第にして、照り充ちた色身シキシン——ウツし世の人とも見えぬ尊い姿が顕れた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)