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夫迄
宿し奉りし處
御部屋住の
儀成ば後々召出さるべしとの御約束にて
夫迄は何れへ成とも身を
寄時節を待べしとの上意にて
御墨附御短刀を
小六に
御米の
今朝から
今迄の
樣子を
聞くと、
實は
餘り
眠いので、十一
時半頃飯を
食つて
寐たのだが、
夫迄は
御米も
能く
熟睡してゐたのだと
云ふ。
と云うのは電柱の蔭に
夫迄身を潜めて居たらしい一人の五十格好の
鳥打帽にモジリを着た男が、素早やく私と肩を並べて
恰も私の連れの如く
粧い乍ら