“粧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よそお52.6%
よそほ9.9%
つく9.4%
よそおい6.8%
よそほひ6.3%
よそ6.3%
1.6%
なり1.6%
つくろ1.0%
めか1.0%
いろど0.5%
つくら0.5%
づく0.5%
めけ0.5%
よそひ0.5%
ヨソオ0.5%
ヨソホ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
若い娘たちの軽やかなよそおいが目立つて来ると、微風に誘われるように、京野等志も、じつと家のなかに落ちついてはいられなかつた。
光は影を (新字新仮名) / 岸田国士(著)
よそほひ諸司代屋敷へおもむきしかば牧野丹波守殿對面たいめん有て身分より御證據しようこの品の拜見もありしに全く相違なしと見屆みとゞけ京都よりも又此段を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
半七が二日もつづけてくるので、彼女もなんだか不安らしい眼付きをしていたが、それでも笑顔をつくって愛想よく挨拶した。
半七捕物帳:04 湯屋の二階 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
庭は広くないが百坪程の前庭と裏庭がある。それが又老母の心遣いから、帰る度に新しいよそおいをして私を驚きの中に迎えるのだ。
故郷を想う (新字新仮名) / 金史良(著)
べに笹色さゝいろよそほひこらして、月光げつくわうけて二葉ふたは三葉みは、たゞべに點滴したゝごとく、みねちつつ、ふちにもしづまずひるがへる。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
、釣りたりとよそはるゝは上手なれども、蟇口の下痢にお気つかず、私の置鈎に見事引懸り候。私の釣技うでは、旦那よりもえらく候はずや
釣好隠居の懺悔 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
髪は文金の高髷たかまげにふさ/\と結いまして、少し白粉おしろいも濃くけまして、和平夫婦が三々九度の盃を手に取上げる折から、表のかたから半合羽を
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
お京はお高祖頭巾こそづきん目深まぶかに風通の羽織着ていつもに似合ぬ宜きなりなるを、吉三は見あげ見おろして、お前何處へ行きなすつたの、今日明日は忙がしくておまんまを喰べる間もあるまいと言ふたでは無いか
わかれ道 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
眼の前ではわが指揮さしずに従い働くようなれど、蔭では勝手に怠惰なまけるやらそしるやらさんざんに茶にしていて、表面うわべこそつくろえ誰一人真実仕事をよくしょうという意気組持ってしてくるるものはないわ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかし、この思ひがけない挨拶は、のつそりのつそり歩を進めてゐる亭主の、めかしたてたその配偶つれあひには、あんまり嬉しくなかつた。
しかし私は、爽やかな、処女をいろどるさまざまな香りに、こう隣ったことを、たいへん有難く思いました。
一週一夜物語 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
眉根つくらふ閨の裡
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
見たところはせいぜい十七、八のあどけない若づくりであるが、彼女がまことのこよみ二十歳はたちをもう二つも越えていた。
両国の秋 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「その法学士の方をだな、——無い御縁がすさまじいや、てめえが勝手に人の縁を、あごにしゃぼん玉の泡沫あぶくを塗って、鼻の下を伸ばしながら横撫でにめけやあがる西洋剃刀かみそりで切ったんじゃないか。」
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
畔柳元衛くろやなぎもとえの娘静緒しずおやかたの腰元に通勤せるなれば、今日は特に女客の執持とりもちに召れて、高髷たかわげ変裏かはりうらよそひを改め、お傍不去そばさらず麁略そりやくあらせじとかしづくなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
柳帯リュウタイナンゾ用イン百宝ノヨソオ
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「芙蓉モ及バズ美人ノヨソホヒ、水殿風来タッテ珠翠カンバシ」と王昌齢がうたったところの西宮せいきゅう睫妤はんにょを想わせる。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)