“扮粧”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いでたち45.5%
いでだち18.2%
こしらえ9.1%
つくり9.1%
でたち9.1%
ふんそう9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜が明けますと太郎と二郎と二人して、弁当を腰に下げて、杖をもって、草鞋わらじ穿いて、同じ、扮粧いでたちで出掛たのであります。
迷い路 (新字新仮名) / 小川未明(著)
色白いろじろ首筋くびすぢこんはらがけ、さりとはなれぬ扮粧いでだちとおもふに、しごいてめしおび水淺黄みづあさぎも、よや縮緬ちりめん上染じやうぞめえりしるしのあがりも際立きわだちて、うしろ鉢卷はちまきに山車だしはな
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
そこは懲々こり/″\だよと口の内で云って、こちらへおいでとあごで招いて居ると、やがて来のは同じ年配で、御召の大縞の上着に段通だんつう織の下着、鼠緞子どんすの帯を締め、芸子潰しに銀のあばれよりという扮粧こしらえ
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
扮粧つくりをいたします際に、面を彩る種々の線に過ぎないのでございますが、色彩の点から申しても、紅隈べにくま藍隈あいくま墨隈すみくまというように色々ございますし、形から申しましても、筋隈、剥身、火焔隈
京鹿子娘道成寺 (新字新仮名) / 酒井嘉七(著)
見眞似みまね温順おとなしづくり何某學校なにがしがくかう通學生中つうがくせいちゆう萬緑叢中ばんりよくさうちゆう一點いつてんくれなゐたゝへられてあがりの高髷たかまげ被布ひふ扮粧でたち廿歳はたち
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
機を見るにさかしい者たちは、遊女らの扮粧ふんそうを上流の美女に似せ、それよりも放逸で、派手やかであり、淫蕩いんとう裲襠姿しかけすがたをつくりだし、その上に教養もくわえた。
明治大正美人追憶 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)