“紅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あか38.4%
べに22.0%
くれない20.3%
くれなゐ6.8%
あけ6.1%
こう1.7%
1.6%
くれな0.8%
もみ0.7%
あこ0.3%
あから0.2%
べん0.2%
ホン0.1%
0.1%
くちびる0.1%
くれなる0.1%
とき0.1%
0.1%
アカ0.1%
コウ0.1%
コー0.1%
ベニ0.1%
ルウジュ0.1%
レッド0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このとき、あかみがかった、西にしそらのかなたから、一てんくろちいさなかげくもをかすめてえました。
あほう鳥の鳴く日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
長尾鳥飛びて叫ぶに行きなづみ、こごみてあれば、あなさむや、渓裾紅葉たにすそもみぢ鉾杉の暗きを出でて、ひとあかあかく燃えたり。
セエラの顔にはさっとべにかれました。青鼠色あおねずみいろの眼には、たった今、大好きなお友達を認めたというような表情が浮びました。
雛の一対のごとき二人が、なぜとはなくもうぼッと頬にべにを染めながら、相前後してそこに現れるのをみると、退屈男は猪突に愛妹へ言いました。
管絃かんげんの袖をひるがえし、みめよき女たちがくれないはかまで渡った、朱欄干しゅらんかん瑪瑙めのうの橋のなごりだと言う
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
柳眉りゅうびを立て、くれないまなじりをあげて、夫人はその細腰に帯している小剣のつかに手をかけた。徐盛、丁奉はふるえ上がって、
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
此の混雜の中、ほとんど夫れが、天から降つたかの如く、人人の眼には見えたであらう。ひらひらとくれなゐすそえる、女だ、若いぞ。
二十三夜 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
藍地あゐぢこん立絞たてしぼり浴衣ゆかたたゞ一重ひとへいとばかりのくれなゐせず素膚すはだた。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
お吉の指さす方、ドブ板の上には、向う側の家の戸口からあかりを浴びて、あけに染んだ、もう一人の娘が倒れているではありませんか。
我すなはち彼に、アルビアをあけ色採いろどりし敗滅ほろびと大いなる殺戮ほふりとはかかる祈りを我等の神宮みやにさゝげしむ 八五—八七
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
文一郎が答はいまだなかばならざるに、女は満臉まんけんこうちょうして、偏盲へんもうのために義眼を装っていることを告げた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ふすましずかに開いて現われたのが梅子である。紳士の顔も梅子の顔も一時いちじにさっとこうをさした。梅子はわずかに会釈して内に入った。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
葉子は狂女のように高々たかだかと笑った。岡は葉子の物狂おしく笑うのを見ると、それを恥じるようにまっになって下を向いてしまった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そしてだらしなくはだかったその胸の、黒く見える傷口からは彼が動く度に、タラリタラリとまっな血が、白い皮膚を伝って流れていた。
赤い部屋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
くれないは眼のふちを薄く染めて、うるおった眼睫まつげの奥から、人の世を夢の底に吸い込むような光りを中野君の方に注いでいる。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
まくらぶとんの派手摸樣はでもやうよりまくらふさくれなひもつねこのみの大方おほかたあらはれて、蘭奢らんじやにむせぶやのうち
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
さて、気がついて、相手を見ると、黒羽二重くろはぶたへの小袖に裾取すそとりもみうらをやさしく出した、小肥こぶとりな女だつた。
世之助の話 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
胸に小さい宮を懸けて、それにもみで縫った括猿くくりざるなどをり下げ、手に鈴を振って歩く乞食こじきである。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
と、しどろになって会釈すると、おもてを上げたさみしい頬に、唇あこ莞爾にっこりして、
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まるいなだらかな小山のような所をおりると、幾万とも数知れぬ蓮華草れんげそうあこう燃えて咲揃さきそろう、これにまた目覚めながらなわてを拾うと、そこはやや広い街道にっていた。
菜の花物語 (新字新仮名) / 児玉花外(著)
『あの、まことに——』と、お菊はよく、顔をあからめながら、勝手口から隣の勝手口へ、女同志の心やすだて、打明けに行くことがあった。
田崎草雲とその子 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥さんの小言の飛沫とばしり年長うえのお嬢さんにまで飛んで行った。お嬢さんは初々ういういしい頬をあからめて、客や父親のところへ茶を運んで来た。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あがった所は住吉すみよし村、森囲いでべんがらぬりの豪家、三次すなわちあるじらしいが、何の稼業か分らない。湯殿から出て、空腹すきばらを満たして、話していると夜が明けた。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「じゃアひとつ、北国路へでもいって、あの敦賀津つるがつの海にべんがらをおッ立てている、龍巻たつまき九郎右衛門くろうえもん合体がったいして、こんどは海べのほうでも荒してやるか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幹太郎は、小山の下顎骨の落ちこんだ口元が、苦るしげに歪むのを見た。ホンは、なお気がかりらしく、今度は恐る恐る、上目遣いに職長の方を見た。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
焼いた手を痛そうに、他の手で押えながら顔をあげて、ぐるりをはゞかるように見わたしたホンは、小山の視線に出会すと、すぐ、まだ煙が出ている木箱の方へ眼を伏せた。
武装せる市街 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
「剛さん、マ、何を貴郎あなた」と梅子はサツと、かほかめぬ、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
ルミは、あの夢現ゆめうつつのまどろみの中に現われるのだ——あの素破すばらしい弾々だんだんたる肉体、夢の様な瞳、はなびらのような愛らしいくちびる、むちむちとした円い体の線は、くびれたような四肢を持って僕にせまって来るのだ、イヤ
蝕眠譜 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
そのまま黙って、その微塵縞一楽の小袖の膝に、酔はさめたが、唇のくれなるも掻巻にかくれて、ひとえに輪廓の正しき雪かと見まがう、お夏の顔をじっと見ながら、この際大病人の予後でもいいきけらるるを、待つごとく、愛吉呼吸いきを殺して、つい居ると、
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
で——軒から軒の浅黄暖簾のれんや、がら色の出格子でごうしのうちから、
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
リョウノ太キ格子コウシヘダテテ訪ネ来ル手ハ、黄八丈キハチジョウノ着物ニ鹿シボリノ広帯ヲ締メ、オ河童カッパニ三ツノアカキ『リボン』ヲ附ク、今ヨリ約十八年ノ昔ナリ。名乗リ出デヨ吾ガ双生児ノ同胞ハラカラ
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
時に八重咲のものがあって八重ヒガン、一名コウヒガン(var. Fukubana Makino.)と称するが、けだしこれがいわゆる熊谷桜クマガエザクラのそれではないかと思う。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
だから数の如きもコーチンより大分多い。
そしてその色の濃い品を特にベニスジと称して珍重する。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
美和子は、云いわけをしながら、小さい唇に、タンジーのルウジュをつけている。
貞操問答 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
ユーコン河をのぼってくる鮭はキングドックレッドシルバーの四種になっている。
南部の鼻曲り (新字新仮名) / 久生十蘭(著)