“紅潮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうちょう41.2%
あからみ11.8%
つきやく11.8%
あかみ5.9%
いろざし5.9%
くれない5.9%
こうてう5.9%
つきのさはり5.9%
べに5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ながねむりから、いま、がさめたように、満面まんめん紅潮こうちょうそそいで、にっこりとしたものがあります。それは、純吉じゅんきちでした。
からす (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ぶッ!」面色蒼白の度をました左膳、たちまちぽうっとふしぎな紅潮あからみを呈して、「どうして知っとった?」
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
不思議ふしぎとおもひながら身をきよめて御はた織果おりはて、その父問屋へ持去もちさり、往着ゆきつきしとおもふ頃娘時ならずにはか紅潮つきやくになりしゆゑ、さては我がなげきしをきゝてかのもの我をたすけしならんと
「ウン、ところが熊城君、僕がズバリと云い当てたばかりに思いがけない収穫があったのだよ。」と法水の顔に紅潮あかみが差して来た。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
なかば朧ろな宵闇のなかに、澄みきつた二つの眼が星のやうに媚をたたへて輝やき、赤い珊瑚の頸飾がキラキラと光る。鋭い若者の眼は、面はゆげに少女の頬にのぼつた紅潮いろざしを見のがさなかつた。
水色の眼鏡めがねにちょっとにらまれて、さっとおもて紅潮くれないを散らしながら、千鶴子はほほと笑いしが、またまじめになりて
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
西洋に女子の紅潮こうてうを歌へる詩ありや否や、寡聞くわぶんにしていまだ之を知らず。支那には宮掖閨閤きゆうえきけいかふの詩中、まれに月経を歌へるものあり。王建わうけん宮詞きゆうしいはく、「密奏君王知入月くんわうにみつそうしつきにいるをしる喚人相伴洗裙裾ひとをよんであひともなつてくんきよをあらふ
紅潮つきのさはりをいむ事は勿論もちろん也。の娘らなど今日けふたれどのゝ御機屋おはたやをがみにまゐるなどやうにいふ也。
勢いを得たほのおとともに、自責せめ羞恥はじらい紅潮べにとなってかれの頬をいろどる。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)