“あかみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
紅味45.7%
赤味26.1%
赭味13.0%
紅色4.3%
紅潮2.2%
赤肉2.2%
赤身2.2%
銅味2.2%
鮮紅色2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
またある時は花のやうに白いうちにも自然と紅味あかみを含んで、若く、清く、活々とした顔付をして居るやうな人であつたに相違ない。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
長吉ちやうきちの時長命寺辺ちやうめいじへんつゝみの上の木立こだちから、他分たぶん旧暦きうれき七月の満月であらう、赤味あかみを帯びた大きな月の昇りかけてるのを認めた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
その顔には赭味あかみがすっかりなくなっていたし、鼻までが蒼かった。幽霊か、悪魔か、それよりももっと怖いものでも見た人間のような顔付であった。
にわとり初産ういざん肝腎かんじんで、ひな鶏冠とさか紅色あかみを増して来るとモー産み出す前ですから産卵箱というものを少し高い処へこしらえてらなければなりません。石油箱へわらを詰めれば沢山です。
食道楽:冬の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「ウン、ところが熊城君、僕がズバリと云い当てたばかりに思いがけない収穫があったのだよ。」と法水の顔に紅潮あかみが差して来た。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
鯨の赤肉あかみ見たいような顔の皮膚だ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
が、教えられていたから、妻にむかって、オイ、二三枚でよいがすぎ赤身あかみの屋根板は無いか、と尋ねた。
野道 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その——いやに紫ずんでいて、そこには到底、光も艶もうけつけまいと思われるような歯齦はぐきだけのものが、銅味あかみに染んだせいかドス黒く溶けて、そこが鉄漿おはぐろのように見える。
絶景万国博覧会 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
小生の左様そう考える訳は、屍体は煤や灰で、ひどく汚れて居るが、之を綺麗に払拭はらって視ると、肌の色が、屍体と思われないほど、鮮紅色あかみがかって紅光灼々つやつやとして居ることだ。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)