“くれない”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
97.6%
紅色1.2%
紅潮0.4%
紅絹0.4%
血紅0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その時は熊の胆の色が少しくれないを含んで、咽喉を出る時なまぐさかおりがぷんと鼻をいたので、余は胸を抑えながら自分で血だ血だと云った。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
地平線の上にかいなを長くさしのべなば、われはもゆるかの土と紅色くれない石榴ざくろとに触れもやせん。金光きんこう燦爛さんらんたる国土かな。鳥飛ばず、曇りもえせず、色もあせざる空の下。
水色の眼鏡めがねにちょっとにらまれて、さっとおもて紅潮くれないを散らしながら、千鶴子はほほと笑いしが、またまじめになりて
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
『あゝ、ゆめではありますまいか、これゆめでなかつたら、どんなにうれしいんでせう。』と、とゞかねたる喜悦よろこびなみだをソツと紅絹くれない手巾ハンカチーフ押拭おしぬぐふ。
見廻すと、向うの薬屋の軒に、真赤な電灯が大きい紅玉石ルビーのように、血紅くれないの光を夜の街に投げて居ります。
青い眼鏡 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)