“くれな”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その声を我が恋人の声と思ふて聴く時に、恋人の姿は我前にあり、一笑して我を悩殺する昔日せきじつの色香は見えず、愁涙の蒼頬さうけふに流れて、くれな闌干らんかんたるを見るのみ。
我牢獄 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
つかんで息絶いきたへたりお光はほつと長息といき夜具やぐかい退のけてよく/\見れば全く息は絶果たえはてて四邊は血汐ちしほのからくれなゐ見るもいぶせき景状ありさまなり不題こゝに大藤おほふぢ左衞門は娘が出しをすこしも知ずふしてを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
温厚なる二重瞼ふたえまぶたと先が少々逆戻りをして根に近づいている鼻とあくまでくれないに健全なる顔色とそして自由自在に運動をほしいままにしている舌と
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)