“あこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アコ
語句割合
吾子25.0%
25.0%
阿古9.6%
7.7%
7.7%
7.7%
3.8%
阿呼3.8%
其処1.9%
1.9%
1.9%
阿子1.9%
阿漕1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近来は「吾子あこ」と言葉を無暗むやみに使用する人もあるが、あれはまた「可愛いい子よ」と呼び掛ける言葉であつて
註釈与謝野寛全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
貴下方あなたがたが、到底対手あいてにゃなるまいと思っておいでなさる、わかい人たちが、かえって祖師そしあこがれてます。どうかして、安心立命あんしんりつめいが得たいともだえてますよ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
此の島は伊豆七島の内で横縦よこたて三里、中央に大山おおやまという噴火山がありまして、島内は坪田つぼた村、阿古あこ村、神着村、伊豆村、伊ヶ島村の五つに分れ、七寺院ありて、戸数千三百余
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
東の方と、南の方と、両方がガラス窓になってまして、それはとてもあこうて、朝やらおそうまでは寝てられしません。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
と、しどろになって会釈すると、おもてを上げたさみしい頬に、唇あこ莞爾にっこりして
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わたし思わずはっとしまして顔あこうなりましてんけど、どういう訳で赧うなったのんかその時は自分で分れしませなんだ。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
田の中の小道を行けば冬の溝川水少く草は大方に枯れ尽したる中にたでばかりのあこう残りたる、とある処に古池のはちす枯れてがんかも蘆間あしまがくれにさわぎたる
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
菅神御名は道真みちざねあざなは三、童名を阿呼あこと申たてまつる。
其処あこから生きて帰れたなんて、神助け事だよ。有難かったな! んでも、この船で殺されてしまったら、同じだべよ。——何アーんでえ!」そして突調子とっぴょうしなく大きく笑った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
その妙な思いというのはこうだ——おれがあんなに度々あんなに熱心にあこがれた夢が、今実現された。おれはついに申し分のない幸福な心持を味わったのだ。
幻想 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
「この犬は鼻が黒いでしょう。あの犬は鼻があこうござんしたよ。」
奇怪な再会 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
氏郷は白河をば関右兵衛尉うひょうえのじょう、須賀川をば田丸中務少輔なかつかさしょうゆう阿子あこしまをば蒲生源左衛門、大槻を蒲生忠右衛門、猪苗代を蒲生四郎兵衛、南山を小倉孫作、伊南いなみを蒲生左文、塩川を蒲生喜内
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
頼まれるからいてやる……そうまで阿漕あこぎな気もちでもないでしょうが、どうせ行くところがないのだから、幼いチョビ安を夜露にさらすのもかわいそう
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)